【EXHIBITION MATCH】
相沢僚一 『Escape from landscape』 × 高橋ヨシ 『暗黒の使者たち』
@ THE blank GALLERY, Tokyo
”あるいは、化物たちの居場所について。”
1)はじめに
こんにちは。相沢僚一です。
本展は、相沢と高橋の共通の趣味であるカードゲームを出発点に、カードゲームをかたちづくる「トークン」や「キャラクター」といった存在をモチーフに制作された作品を中心に構成された二人展となっています。
今日、いわゆる「キャラクター絵画」に登場するキャラクターたちの多くは日常系の美少女キャラクターのような表象のものが多く見受けられますが、今回の展示ではカードゲームのイラストに登場するような、非日常的で、人型のクリーチャーに寄ったキャラクターをモチーフにした絵画が多く登場します。
カードゲームにおけるイラストとは、勝敗を左右する道具でありながら、種族や属性、物語を喚起する強い視覚言語を備えていおり、それらはプレイヤーに戦略を促す記号であると同時に、絵画的想像力を揺さぶる独自のイメージ体系でもあると考えています。
カードゲームのイラストが持つ独特の魅力を通すことで、キャラクターや絵画、美術が今できうることについてを考えることを試みています。
2)展示タイトルが二つある理由
本展の展示タイトルは二つあり、それぞれ相沢僚一と高橋ヨシが持ち寄った文章を展示タイトルとして掲げています。
カードゲームでしばしばある「2種類の拡張パックを同日に発売する」という慣習に倣って相沢と高橋でそれぞれ一つずつ展示タイトルを持ち寄った構成になっています。
つまり二つの個展があるわけではなく、一つの展示に対して展示タイトルが二つある、ということです。
それぞれの展示タイトルが何を意味しているのかは、展示に向けた各作家のステートメントで明らかとなるでしょう。 (つまり、まだできていない…ということです!)
3)展示について
本展では、カードゲームのイラストや要素から参照したキャラクターの営み、動きや、ゲームの対戦を通じて発生する独自の言語体系やプレイヤー間のコミュニケーションを基に作られた絵画や立体作品を通じて、改めて美術の上に立つキャラクターや絵がもつ発展性についてを探る展示となっております。
相沢と高橋それぞれの作品=お互いの拡張パックから剥き出たそれらによって、展示会場をフィールドに見立てた対戦や、二人の作品を組み合わせて構成された作品のデッキのようにもなっています。
また、絵画や立体のみならず、カードゲームでよく使われるサイズの紙に描かれたドローイングをカードショップのデュエルスペースかのように卓上に散りばめたインスタレーションもあり、手のひら大の絵をカードゲームの盤面のように並べることで通常の絵画鑑賞とは違った鑑賞体験が起こると思います。
卓上のドローイングカードは実際に手に取ったり動かしたりすることができます。ぜひご自身の手でオリジナルの配置やコンボを考えてみてください。
対戦よろしくお願いします。
会期:2025年10月17日(金)-20日(月)
Oct. 17-20
営業時間 12:30-19:00
※ノゾミ 個展 「見てみぬふりをする」と同時開催となります。併せてお楽しみ下さい。
http://the-blank-gallery.com/blog/?p=6442
■相沢僚一 Ryoichi Aizawa
1992 東京に生まれる。
2015 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 卒業
美術作家。
主に絵を描きつつ技法にとらわれない表現に向け制作している。現在、「モノは全て永遠には残らない」という自らの考えを基に植物に絵具を垂らしたり、死んだ飼い犬を象った陶芸作品などを制作している。
ポケモンカードではイバラドラパルトデッキを使っている。
SNS情報
Linktree: https://linktr.ee/Ry.01_A
【展示歴】
・主な個展
2022 「ピリオドのPHANTOM」(LIGHTHOUSE GALLERY/東京)
2021 「Plan to annihilation」(新宿眼科画廊/ 東京)
2020 「ゲームしかしてない」(仮面屋おもて / 東京)
2019 「MILD EXTINCTION」(新宿眼科画廊 / 東京)
2018 「AFTER LIFE」(ルミエールセンター / 愛知)
2017 「作品はネバーデッド」(麻布BOOK&GALLERY / 東京)
グループ展 参加多数
・企画
2025 『灼熱!ドローインゴの会』(aL Base/東京)
2024 『静かに息づく本棚のWhisper。』(コ本や/東京)
2023 「棒と仮面 」(仮面屋おもて/ 東京)
2023 「「狗」犬展・狗楽園コラボ展 」(新宿眼科画廊 / 東京)
2016 「BARRACKOUT」(旧松田邸 / 東京)
・受賞歴
2014
第10回世界絵画大賞 協賛社賞 受賞
・レジデンス
津島アートスケープ しゃがみ弱パンチ美術館(ルミエールセンター 愛知)
・作品取扱
海野貴彦商店NANZO(東京)
■高橋ヨシ Yoshi Takahashi
2020 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
絵画制作を主にしている作家
https://www.instagram.com/communicationability
私は救いたいとか寄り添いたいと思った人に手を差し伸べられるほど強くもないし責任が負えない、私は弱い。
けど私ではなく私が描いた絵画はどうだろうか、絵画は人じゃないし生きてない、喋らないし体温もないし血も流れてない。けれど色があるし筆致も構図もモチーフも祈りもこめられている。
それを見た人は色から、モチーフから、描かれているキャラクターからなにか受けとったり感じたりすることがあるかもしれない、それが明日を次の1秒を生きることに繋がることもあるかもしれない、ということを考えながら制作している。
マジックザギャザリングでは青白スピリットデッキを使っている。
【展示歴】
・個展
2024「寛解と戻らぬものたちの詩」gallery TOWED(東京)
2023 「picnic」PARK8(東京)
2023 「明日かえるたまご」根津カレーラッキー(東京)
2022 「きみにあげる」スペースくらげ(神奈川)
2021 「僕たちは天使だった」スペースくらげ(神奈川)
2021 「anytime カチ鳴らすおれの音頭」新宿眼科画廊(東京)
2019 「君と僕とおねーさんと。」陳陳(東京)
2018 「飼いチワワの胃の中、ベンガルトラ。」高円寺グッドマン(東京)
グループ展 参加多数
▪受賞歴
2023 「FACE 2023」入選(SOMPO 美術館/東京)
2022 「CHANGTING GALLERY EXHIBITION 2021」入選(長亭ギャラリー/東京)
2017 「アジア創造美術展 2017」奨励賞 (国立新美術館/東京)
会場:THE blank GALLERY アクセス access
東京都渋谷区神宮前3-21-6 大崎ビル3F
3-21-6-3F Osaki bldg. Jingumae, Shibuya, Tokyo
HP: http://www.the-blank-gallery.com/
Instagram: https://www.instagram.com/the_blank_gallery.tokyo
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